忍者ブログ
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[01/05 ミヤモト]
[05/16 sheep]
[11/08 sheep]
[11/07 たこすけ]
[10/21 sheep]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
sheep
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『子どもたちと話す天皇ってなに?』池田浩士 現代企画室
おじいちゃんが孫2人と話す天皇論。
PR
『東日本と西日本 列島社会の多様な歴史世界』大野晋・宮本常一ほか
国語学、人類学、考古学、建築、美術、文学などなどの、さまざまな側面から東日本と西日本を比較してみるという本。もともとは新聞の連載だったものをひとつにまとめたもののようで、20人以上の評者による文章を1冊にしたので、文体に慣れたころには次の人に移る。
切り口、テーマがさまざまなだけに、その文章の質もばらばら。
おもしろいなあ、と思う文章もあれば、えっ?と思ってしまう散漫なものも。
総体としてはおもしろかった。

特に、明治初めの三井財閥と住友財閥の話は読み物として非常に楽しかった。
また、特に前半部の言葉や、生活に関する違いを描いた文章もまた非常におもしろい。
値段が1700円というのは内容としてはいささか私には高いかなあ。
でもまあ、おもしろかった。
『森と草原の歴史 日本の植生景観はどのように移り変わってきたのか』古今書院
小椋純一

日本の植生の移り変わりを研究している著者による現時点での集大成ともいうべき1冊。

植生の研究というのはかなり難しいようだ。
著者は古い写真や地図、それより前の時代は絵画や文献を対象として日本の植生を研究している。さまざまな文献に出てくる決して統一はされていない植生の表記。風景や人、建造物を主体とした絵に描かれる風景としての植物。これもまた決して正確に植生を表現しているかどうかは怪しい。写真にしても植生を記録しようとした写真なんてあまりないわけで、その植物が「マツに見える」や「スギに見える」などの観察と、現在の植生を比較しつつ確認する。写真ですら古いものをたどり、戦前まで遡ると今とはだいぶ植生が違うことが多い。
著者はさらに土中の植物の微小な炭を調査し、絵にも描かれていないような過去や地域の植生まで調査をする。
ただ、植物の生息状況の調査という接点は同じでありながら、結論に至るための手法はあまりにさまざまであり文献調査や絵図の調査というとどちらかというと民俗学の調査のように見える面もあるが、炭の調査となると明らかに違う。

著者は巻末になぜ、彼がこのような調査を続けているのか、少しだけ心情を吐露している。

あまりにまっすぐに恐らくはあまり社会に有用、利益的とも思えないこの調査を長年続けてきた著者の姿に言い知れない尊敬の念が生まれた。そんな1冊。
前述の向山貴彦さんとスタジオエトセトラの作品「ほたるの群れ」。なんと著者のみなさんたちによる手作りPVが完成!すごいです!
映像はこちらから!
『ほたるの群れ4瞬(まじろぐ)』向山貴彦 幻冬舎文庫
「1学期」終了。
平凡なだけど、きれいな中学生、小松喜多見。お墓参りのときに遭遇したできごとのせいで、殺人集団に狙われる。巻き込まれた「平凡な」少年高塚永児。殺人集団「院」と、「塾」。この2つの集団はいったいなんなのか。そして、永児の心の「かざりのあるスイッチ」の正体は?
学校に転校してきた「院」の「駒」、阿坂。永児の友人、千原。平凡な街で繰り返される惨事。喜多見と永児は無事に生き残れるのか?

第4巻である本作は、まさに大詰め。永児を狙い、塾と対立する存在である阿坂を消すこととなった千原。2人は五倉山山頂で殺しあう。そんな中、阿坂を追い、永児と喜多見の通う学校に向かう少女。アズミ。さらに学校には不審な男が。院と塾の抗争の中大切な2人の仲間を失い、精神の均衡を失ってしまった少年・四堂。
さらに院、塾とも、主力が五倉山山頂に向かうことに・・・。さらに新たな謎の集団「社」・・・。

あまりに盛りだくさんでまとまらない。
そして、中学生が殺しあう物語。殺人を訓練している院と塾。しかし塾の人々は実戦経験のあるものがあまりいない。
はじめて人を殺して以降、永児もまたどんどん人を傷つけ、殺すことに。

設定や、個々の場面はとてもむごい。しかし、それ以上にキャラクターたちが魅力的で、そしてむごさ以上に物語がおもしろい。ぐいぐい引き込まれる。でも、それでも愛を感じるキャラクターたちが無惨に殺されてしまうことが悲しい。

1学期終了。2学期はいつはじまるんだ!
忍者ブログ [PR]